歌声が美しすぎる…!!!映画館のスクリーンとサウンドで観るべき映画!!!
注意
かなり長文の感想です!映画の作中で好きなシーンやぐっときたポイントの自分の備忘録!
画像は公式ホームページより引用
実写版リトルマーメイド
劇場公開日:2023年6月9日(米国 5月26日)
上映時間:2時間15分(135分)
音楽:アラン・メンケン, リン=マニュエル・ミランダ
監督:ロブ・マーシャル
脚本:デヴィッド・マギー
『美女と野獣』『アラジン』のディズニーが、あの不朽の名作『リトル・マーメイド』を全世界待望の実写映画化!ディズニー音楽のレジェンド、アラン・メンケンと『モアナと伝説の海』の楽曲を手掛けたリン=マニュエル・ミランダの黄金コンビにより、 ディズニー・ミュージカルの新たなる金字塔が誕生する。
美しい歌声をもち、人間の世界に憧れている人魚アリエル。掟によって禁じられているにも関わらず、ある日彼女は人間の世界に近づき、嵐に遭った王子エリックを救う。この運命の出会いによって、人間の世界に飛び出したいというアリエルの思いは、もはや抑えきれなくなる。そんな彼女に海の魔女アースラが近づき、恐ろしい取引を申し出る。それは、3日間だけ人間の姿になれる代わりに、世界で最も美しい声をアースラに差し出すことだった…。
映画の総評 「歌姫の圧倒的な歌唱力!!!」
ミュージカル映画はやっぱり映画館で観るべき作品だな、と改めて感じました!
今回は”字幕版”で鑑賞してきました~
以下、ネタバレを大いに含みます!ご注意ください
映画全体の感想
● 「人魚は涙を流せない。だから余計につらかった」映画冒頭に出てきた字幕、これアンデルセンの『人魚姫物語』(1837)の一節だそうです。かなり考えさせられる文章ですよね、人魚は海にいるから「泣いても雫が見れない=涙を流せない」かなと解釈しました
● ストーリーの大筋はアニメ版と変わらず、大好きな物語でした!実写で追加されたオリジナルの演出によって、元々のストーリーが裏付けされ、納得感のある作品へと昇華されたように思います
● アリエルの配役に関して、様々な意見が見られましたが、私個人としては気にならなかったです。
元々の「アニメ版のアリエル」は「童話の人魚姫」の金髪のイメージを一新した”新しい人魚姫”です。それが30年以上の時を経て”現代の新しい人魚姫”に生まれ変わったのなら、本当の意味で忠実な実写化だったのかなと!
● 音楽の部分では、アニメ版の楽曲監修をしているアラン・メンケンと、最近のディズニー映画の曲を手掛けるリン=マニュエル・ミランダのコラボが実現しました!実写版のオリジナル曲も増えて、ミュージカルがさらにパワーアップして感じられます
● アリエルの圧倒的な歌唱力!間違いなく本物のアリエルがここにいました
● 映像が素晴らしく綺麗。海の生き物たちの生き生きとした姿も、水の表現も、すべてにため息が出るくらい美しい
各キャラクターへの感想
【アリエル】ハリー・ベイリー 吹替版声優:豊原江理佳
海の王トリトンの末娘で、海底の王宮に暮らす人魚姫
歌声が美しすぎる!!!この役を引き受けてくれてありがとう。ディズニープリンセスの中でも人気を誇るこのキャラクターを素敵に演じてくれてありがとう!きっとプレッシャーも重く、水中の撮影は大変だったであろう役柄に、全力で向き合ってくれたことに感謝してます
アニメ版のアリエルは、たしか浜辺で砂遊びしてないですよね?
だから実写版で、火も触って、人間の服を着て(ドレスのコルセットなど解像度が高い)、
砂浜を歩いて、走って、ダンスして
1日中太陽の元で過ごして、砂の感触を楽しんで、
人間の使う道具への理解を高めて…
「♪ パート・オブ・ユア・ワールド」で夢に語っていたことをすべて回収していく演出には感動しました
アニメ版から変更してリアルに忠実になったな、と感じたシーンがいくつかありました
● サメの倒し方に鏡を使う
● 沈没船からエリックの銅像を運んだのがアリエル
● 文字が書けないから契約に鱗と血を使う
● 人間の姿で上手く泳げないところを漁船のおじさんに助けてもらう
● アリエルが自分の名前を教えるシーンを星座になぞらえる
アニメ版よりも、アリエルに行動が伴っているのが好きなポイントです
● ヴァネッサ(アースラ)の貝殻を割って声を取り戻す
● アースラに抵抗を見せる
● 嵐の中船首を巨大化アースラに向ける
特に、アースラの倒し方ですが、アニメ版ではエリックがしていたことをアリエルに変えた部分の意味は大きいと思います
「自分の願いは、自分で掴みとる」
このシンプルな理屈が全体を通して感じられるのが好きでした
現実世界にも同じで、
● 自分の願いを叶えるためにどこまでリスクを取れるか
● そのリスクに自分で対処できるのか
● 自分で殻を破るだけの覚悟と行動力があるか
映画のアリエルを通して、勇気づけられた気がします
【エリック王子】ジョナ・ハウアー=キング 吹替版声優:海宝直人
勇敢で優しく、家臣からも慕われている王子
エリック王子のバックボーンが分かり、キャラクターの解像度がかなり上がりましたね!
エリックとの共通点が見つかるたびに、2人は結ばれる運命だったんだなってときめきました
● 片親であること
● 秘密基地のような部屋を持ち趣味のコレクションをしていること
● 自分の居場所がここでないと感じている
● 別の世界への理解が得られない
「家族や大切にしてくれる仲間に囲まれていても、自分の願いを本当に理解してくれる人がいない。」そんな、アリエルの感じている孤独感と、エリックが感じている孤独感がうまく重なる表現が素敵でした
特に嬉しかったのがエリックのソロ歌唱シーンがあること!
タイトルは「♪ まだ見ぬ世界へ」
”果てしなく続く まだ見ぬ世界
太陽に照らされて 輝く君の瞳
あの日からずっと 変わらないこの想い
この身捧げ すべてを賭け 必ず
果てないこの海で
もう一度君に 会いたい”
エリックの想いがまっすぐに伝わる、ストレートな歌詞に鳥肌が立ちました
結婚式を船で挙げるシーンが、実写版ではお城で婚約パーティーをするシーンへと変更されていました
エリックの白タキシードの正装衣装を実写でも楽しみにしていたので、ちょっぴり寂しい…
【アースラ】メリッサ・マッカーシー 吹替版声優:浦嶋りんこ
復習の機会と王座を狙っている、ずる賢く執念深い海の魔女
実写版では、キスをしないといけないことを忘れる誓約が追加されていました。
この設定、とても感動しました!
もしアリエルが人間になる条件を覚えていたとしたら、「人間になること」に躍起になる気がします。「エリックを愛していること」の優先順位が下がってしまう可能性もありますよね…
でも誓約が追加されたことで、
”エリックを愛しているから、リスクを取ってでも人間になりたかった”
この順番が絶対的なものになるなと感心しました
その他にも好き!と思った変更点
● 契約書はなく、鱗と血液で契約する
● 「♪ 哀れな人々」の歌詞が半分になった
誓約書については、人魚たちが文字や必ずしも書けるか分からないし、
アリエルが文字が書けるとすると、エリックと筆談が可能になってしまいます…
物語の肝心な部分が崩れちゃいますよね
「♪ 哀れな人々」の歌詞は、後半にこんな歌詞が出てきます
”人間の男たちは 大嫌いよ おしゃべりは
好まれるのは 黙って うなづき
男のうしろを歩く 分かった
要するに 会話は無駄”
このシーンはアースラの手八丁 口八丁(タコだけに)なキャラクターが魅力で大好きですが、
あえて”声が出ないことのメリット”を伝えなくても、
契約に乗ってくるのが分かっている一枚上手な感じとか、
相手が拒んでも言いくるめられる手段をたくさん持っている、
策略家な感じが出ていてより好きな演出でした
【追伸】ジェットサム、フロットサムの名前が出て来ないの寂しいよ~
【ヴァネッサ】ジェシカ・アレクサンダー 吹替版声優:沢城みゆき
アースラが変身した姿。アリエルの夢を妨害するためにエリックをそそのかす
悪い顔が良くお似合いです~!!!
ドレスも細部までタコのモチーフが入っていて、こだわりが感じられる素敵な衣装でした♡
出演シーンは少なくても、圧倒的な強さが表現されていましたね!
特に、霧が深い海辺で歌い、エリックを誘い出すシーンの怪しくも美しい姿!ヴィランたる佇まいも好きでした~!
結婚式のシーンがなくなり、実写版は婚約パーティーとなったため衣装は1種類でしたが、純白のドレス姿もぜひ見たかったですね
女優のジェシカ・アレクサンダーさん本人のInstagramには、撮影の舞台裏が!
【セバスチャン】ダヴィード・ディグス 吹替版声優:木村昴
カリブ海からやって来たカニで、海の王トリトンに仕える執事長
セバスチャンのビジュアルには5秒で慣れました(笑)
それよりも!役職が!ちが~~~~う!!!
「王宮専属の作曲家」であって、「執事長」じゃないんですよ!!!
「執事長」がいきなり「♪キス・ザ・ガール」でムードを作るには限界あるでしょ!!!
そしてセバスチャンの見せ場となる、ギャグシーンの数々がカットに…
カットされたシーンを挙げると
● アニメ版登場シーンで本名(めちゃくちゃ長い)を呼ばれてドヤ顔するセバスチャン
● パート・オブ・ユア・ワールドで人間の道具に翻弄されるセバスチャン
● エリックの王宮で料理長と白熱した鬼ごっこをするセバスチャン
そんなセバスチャンですが、実写版ではエリックの王宮でアリエルのそばにずっと付き添い、勇気づけ、アリエルの幸せを願う、慈愛に満ちた父のような、兄のような…家族の一員に見えました。そのシーンを見ていたら「執事長」がふさわしいなって納得しました。きっと、好奇心旺盛なアリエルの行動に手を焼いてきたでしょう…第二のパパですね。
【フランダー】ジェイコブ・トレンブレイ 吹替版声優:野地祐翔
アリエルの幼馴染で親友
ビジュアルには5秒で慣れました(その2)
というか、アニメ版よりもさらに出番が少なくなってしまって…(泣)
「♪ キス・ザ・ガール」で3人(匹)でオールに乗っかって歌っているシーンは、思わず笑ってしまいました!ムリあるでしょ!!!
【スカットル】オークワフィナ 吹替版声優:高乃麗
陽気で騒がしい目立ちたがり屋のカツオドリ
ラップ!!!!まさかスカットルが歌うシーンがあるなんて!!!
アニメ版も実写版でも「♪キス・ザ・ガール」でしゃがれ声&音痴が定着しているので、すっかり油断していました
リン=マニュエル・ミランダが急に神業を降臨して頂いて…テンション上がりましたね!!!
ラップの曲はノリノリで楽しいですね!セバスチャンが途中から一緒に歌うのも意外でした(元は王室専属の作曲家キャラなので、正統派クラッシックのイメージが強いから)
カツオドリ科カツオドリ属という分類の鳥さんなんですね、急降下して水に突入し、魚をとる種類だそうで、実写版には狩りをするシーンもありましたね!
ただの海鳥ではなく、あえてカツオドリにすることで、沖合にも頻繁に来る顔なじみの印象付けですかね?
アニメ版も実写版も、婚約パーティーをぐちゃぐちゃにかき回す役は変わらずで、クライマックスで良い役してますよね!
【トリトン王】ハビエル・バルデム 吹替版声優:大塚明夫
アリエルの父で海の王。海底王国を統治している
アニメから出てきたみたいに、忠実に再現されたビジュアルで感激しました!
アリエルのお母さんを亡くしたがために、人間を敵対視している家族思いのパパ
「私が寂しい…」とつぶやくシーンには愛情深さが滲み出てるのが良いですよね
アニメ版から変更がなかったので、ほっとしました
最後にアリエルとエリックを送り出すシーンはいつも泣いてしまいます
映画の一番最初に「人魚は涙を流せない。だから余計につらかった」とありますが、最後のシーンでパパは泣いていましたよね
これ「陸の世界と通じることで、海面に出て涙が流せる=感情を表に出すことができる、共有できるようになって、つらさを分かち合い半減できる」って解釈しました
泣いてる人は慰められるけど、泣いてない人に気づいて手を差し伸べるってハードル高いですよね
敵対視していた陸の世界に歩み寄り、海岸にはアリエルを見送るためにたくさんの人魚たちが浮上してくるシーンはグッときますね
世界の7つの海を統治しているけど、”陸の世界”に歩み寄れたのは、あくまでエリックの故郷の地域だけ、すべての地域でそうなるには時間がかかりそうですが、それでも大事な1歩を踏み出した記念すべき日!
【姉たち】タミカ / カスピア / インディア / カリナ / パーラ / マーラ
アリエルの6人の姉。7つの海の守護者たち
7人姉妹の姉たち。末娘のアリエルをからかいながらも可愛がる様子がアニメとも同じでしたね
ちなみにアニメ版のお姉さんたちとは名前が変わっていました
【アニメ版】アテナ / アティーナ / アラーナ / アデーラ / アクアータ / アリスタ / アンドリーナ
全員イニシャルが”A”から始まることで統一されていますが、実写版は世界中の海域の要素を散りばめていますね
実写のオリジナル要素としては、7つの海の守護者という役職を持ち、離れて暮らしていることです。
実写版オリジナルの文化として、”コーラル・ムーン”があります。アリエルの姉妹たちが7つの海から帰還するイベントのことで、家族が集まる大切な場として描かれていました。
その代わりに、アニメ版のコンサート要素が完全になくなってしまいました~!!!(泣)
お姉さんたちが歌う曲『♪ Daughters of Triton』が大好きで大好きで…この曲を聴くために、東京ディズニーシーにあるアトラクション「マーメイドラグーンシアター」に何度も足を運ぶほどだったので、それは悲しかったです…
”人魚は歌うのが好き”という人魚の逸話のイメージに沿いつつ、アリエルは”その中でも一際歌が上手い”のを紹介するシーン。その後の物語で”声”がストーリーの肝になるだけあって、大切な場面だと思っていたのですが…カットされちゃったか~しょんぼりしました…
まとめ
総じて実写版リトルマーメイドも好きでした!
ストーリー的には実写の方が納得感が大きいと思います!
実写版で追加されたシーンは、作品に大きく影響するものばかりで
意味のある追加だったなと感じてます
反対に変更が入った部分には、アニメ版への思い入れもあるので
ただただ寂しさでいっぱいです
早くサウンドトラック出ないかな~どの曲も聴きごたえがあって、何回も聴きたくなります♪
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